僕のた身体が回復したのは、あれから1年も経ってからだった。
やっぱり、拒食症になっていたみたいで食事は喉を通らなくて、千尋さんは1年も看病に付き合ってくれた。
傍に大事な人が居る事が、どれだけ元気くれるのか思い出した。
点滴は8ケ月経ってから、もう良くなって今では普通に食事もとれている。
バイトは今も続けていて、この上なく順調に毎日が流れている。
そろそろ、自分の事は大丈夫そうだ。
僕は19になった。
千尋さんと一緒に歳を取って、このまま…
それが今の僕の夢。
この先何があるかなんてわかんない。
千尋さんの会社の女の人にヤキモチを焼いたり、何かあるごとに託けて日付が変わるまで飲んで、酔っぱらって帰ってきた千尋さんに怒った事もあった。
でも、やっぱり僕は千尋さんがすきだ。
明日はタツヤに会いに行く事にした。
もう10年も会ってない弟。
これまでの事、たくさん話そうとおもう。
僕が経験した事、タツヤが感じた事全部…。
タツヤはもう施設から出て、今は寮のある鳶の仕事についてる、と父さんが教えてくれた。