「もう少し、此処に居てもいい?」

もう少しだけ、整理する時間を…


「もちろん。此処はお前の家だ。」



お父さん…






僕は自室に戻って、布団に入った。

どう整理すればいい?
母さんが死んだ?

今まで、母さんの為に生きてきた。
愛されたくて。

抱きしめてもらいたくて…


いつか戻ってきてくれる、そう信じて…



僕に大事な人が出来て、此処を離れた時。
母さんには分かったのかな?

母さん以外に、生きる理由が出来た事。


この人の為に生きたい、そう思える人が出来た事。



だから母さんは…



そんなはずない、と分かっていても…
ただ待っていただけの僕だけど…
憎んでいたはずだけど…




涙が止まらないのはなぜだろう…?