2人で撮ったのが嬉しかったけど、自分も映ってる写真を待ち受け画面にするのは恥ずかしくてやめた。
千尋さんも、そう言ってた。


こういうの、なんて言うんだっけ?
相思相愛?

少しくすぐったい響きだけど、素直にうれしい。

こんなに純粋にすきだと思える人は千尋さん以外居ないと思う。
ううん、千尋さん以外は要らないよ…

僕にとって、千尋さんか千尋さんじゃないか、のどちらかしか人は存在しない。






もう辺りはすっかり暗くなって、完全な夜になった。

約束の夜景を見に行く。

この前より高い場所から見る夜景は、この前より綺麗だった。



千尋さんありがとう…
千尋さんだいすき…
何回言えば、この気持ちが伝わるだろう。

僕から離れないでね…。


そう言おうとした僕の前に千尋さんが言った。


「今日は楽しかった。…俺から絶対離れないで」



同じ時に、同じ事を思う奇跡。

貴方とだから、そうなんだよ?


「もう、先に言わないでよね…」



嬉しいよ。
でも切ないよ。


この幸せ、ずっと続くって
     信じてもいいですか?