ご飯を食べ終わって、お風呂に入って、早めに寝た。
明日は千尋さんと一日中、一緒に居られるんだ。

やっぱり、千尋さんが僕と居てくれる現実を“当たり前”にするのはもったないよ。



僕はお昼寝した事もあって、すぐに寝付けなかった。
でも千尋さんの規則正しい寝息を聞いてたら、すぐに眠ってしまった。

千尋さんパワーはすごいね、千尋さん。






次の日、僕は10時に起こされて着替えて車に乗せられた。

鏡を見て髪をとかしてる時、顔の痣はもう無くなっていた。
傷ももうほとんど残ってない。


どこに行くの?と聞いても教えてくれなかった千尋さんが向かった先は、美容院。


あの日、僕が言った事を覚えていてくれたんだ。

“普通の女の子と同じ事がしたい”



「この子の髪とメイク、お願します。1時間くらいで戻るので」


それだけ言うと千尋さんはどこかに行ってしまった。

綺麗な女の店員さんが、注文を訪ねてきた。


「どうしますか?髪、色とか変えてみます?」