「鍵は此処に置いとくからね。5時半には帰ってくるよ。スーパーしか行かないよね?」
千尋さんはスーツに着替えながら僕に説明した。
うん、行かないよ。と言うと千尋さんは「何にもしなくていいから。テレビ見たり、お昼寝したりしててな。スーパーが開くのは10時だよ。」
千尋さんが言い聞かせる様に言うから、昨日は夫婦みたい、って思ったけど今日はお父さんみたいだな、って思った。
今日は千尋さんの分だけ、“行ってきます”のキスをした。
僕は笑顔で千尋さんを送り出した。
千尋さんは笑顔で出ていった。
さて、何しようかな。
千尋さんの家は綺麗だから片付けるところ無いし、洗濯でもしよ。