けたたましくなる目覚まし時計の音で目が覚めて、それを止める手が重なった。
千尋さんと顔を見合わせて、おはよう、とキスをした。

“現実”になった幸せの文字。
文字どおりの“幸せ”


何にもない、ただ普通の生活。
そこにいる大事な人。

その人が居るだけで、普通が特別になる。



千尋さんという存在が、僕に“特別”をくれた。

僕も千尋さんにとって、そういう存在になりたいなぁ…




千尋さんは昨日と同じように、僕にミルクティーを淹れてくれた。
千尋さんはコーヒー。