「どーしたの?」
お風呂から出た千尋さんが、自棄になってる僕に話かける。
「ちーちゃん!これ、ぜんぶ駄目だった…」
求人誌を見せて、僕はがっかりした顔をする。
「あぁ!これ、毎週水曜日に出るやつだよ!今日は火曜日だから、もうほとんど決まっちゃってるでしょ、明日また貰えばいいよ。」
そーなんだ。
「なーんだ、残念…」
千尋さんはベットに腰かけて、おいで、と言った。
僕はその膝の上に座る。
千尋さんは僕を抱っこするようにして後ろから包んでくれた。
「バイトするの?」
心配そうな千尋さんの声。
「うん、ちーちゃんが仕事の間暇だし、何にもしないわけにもいかないよ。」
「そっか。」
千尋さんはそれ以上何も話さない。
この状況にも、僕の心臓はもちそうになくて声をかけた。
「ねぇ、ちーちゃん。この、高校生可ってのは、18歳までの事なの?高校行ってなくても?」
僕は千尋さんを見上げるようにして話す。
「高校に行ってなかったら、関係ないよ。昼間に入れる人が欲しい時は、高校生不可、だと思うよ?」
「へぇ~そっかぁー!」
千尋さんの仕事が終わるのは5時だから、それまでには帰りたいな。