『終わったよ、何もされなかったよ。一緒に住んで良いって言われたよ。今日からでも良いですか?今から1回家に帰るよ。千尋さん、何時に終わるの?』


はやく会いたい、そう送ろうと思ったけど、やめた。

思った事は“言う”だから。



千尋さんからすぐに返事がきて、思わず顔が緩んでしまった。

『やった!よかった!俺5時に終わるから、迎えに行く!早く優貴に会いたい。』


同じ事を、同じ時に思う。

それだけの事が嬉しいよ、千尋さん。


僕に話しかけてくれて、ありがとう…



電車に揺られながら、昨日千尋さんに言われた事を思い出す。



『まだ会ったばかり、名前も知らないくせにへんだよな…でも、俺も同じなんだ。優貴と居ると安心するのにドキドキして、胸が張り裂けそうになる。どうしても自分の気持ちに嘘はつけない。』


『すきなんだ…一緒に居たい』

『会えない時も、優貴の事ばかり考えてる。』

『仕方ない事かもしれないけど、他の男に抱かれてると思うと頭がおかしくなりそうなんだ…』




僕はもう身体を売らない。