僕は思いきって言った。


「いいぞ。その方がオレも都合がいい。」

え……こんなに簡単に家が出れたの…?


「じゃあ2時間寝てろ。」


親父は一度だけ僕の顔を見て診察室を出て行った。



千尋さんと一緒に住める…!!

早く会いたい!!



“すき”ってすごい。

こんな簡単な事で、すきな人でいっぱいになれるんだ。

胸が張り裂けそう、ってこういう感じなんだ…


喉の下の所がぎゅうぎゅうする。

会ってなくても千尋さんの顔が頭から離れなくて、ドキドキする。


とんでもなくすきなんだ…



2時間…長いなぁ。

そういえば、昨日の夕方から薬のんでないなぁ。

千尋さんってすごい。
僕の全部をひっくり返してしまいそう。



千尋さんも、僕に会いたいって思ってくれてるのかなぁ?