でも。本当は寂しかったんだと思う。


僕は此処に居るよ……?

そう思ってた。



だけどその人は、モトカノが忘れられないって、僕の前から居なくなった。

結局、誰でも良かったんだと思う。


僕なんかじゃ、人をつなぎとめる事は出来ない。

それは、母さんの時からそうじゃないか…
今さらそんな事考えてもしかたない。


この世の中には、解決しない事が星の数ほどあるんだから。



それから僕は、僕の意味とか、存在とか、希望とか、夢とか、“そのうち”や“いつか”の期限とか、そういう答えの無い事は考えないようにした。

意味が無いから。


答えなんて出ない。




考えてる暇があるなら、稼いでこい。

自分にいつも言ってた。





     “僕は此処に居るよ…”





誰かに、気付いて欲しかった。

それだけで良かった。