相手も、一瞬固まった様に私を見る。


すると、ゆっくりと近付いて言った。


「もしかして、由奈?」

やっぱり。


「陸…だよね?」



この時、私はあまりにもショックで、自分の立場さえも忘れて、陸に飛びつきたいくらいだった。


愛美が言っていた、総長の名前…。


“陸“


それは間違いなく、私が大好きだった、陸の事だったんだ…。