―――お母さん…

どうして…
私なんかを助けたの…?

――私なんか...
助けなくてもよかったのに…

―すると
先生が...

「亜理紗さん...実は...
お母さんからこれを
預かったんです...
私が死んだら、これを亜理紗に渡してくださいって…」

――そう言って渡されたのは...

いつもお母さんが大切に着けていたペンダントだった...

――ありがとう…

お母さん…

私...
このペンダントをお母さんと思って...
ずっと大切に持っておくからね...?

「先生...」

「はい?何ですか?」

「あの...図々しいと思うんですけど…
私を一人にしてくれませんか...?」

―――一瞬…
沈黙になったけど、
先生は分かってくれたのか、私に一礼して
部屋を出て行った…