「ありがとう…」



「お前さ、間接キスとか気にしないわけ?」



「くだらない…ねぇ、屋上開けてよ」



「あ、俺も行こうとしてたから別にいいけど…授業受けなくて良いのか?」



「いいの」




私は流有を置いて先に歩き出した




屋上に着くと私はフェンスに腰かけた



流有は私の隣に来て座った




「…お前さ、さっきのこと怒ってねぇの?」



「さっき?…あぁ別に」



「そっか…校長と会ったんだろ?お前が出てってすぐ来たから…」



「うん…」



「俺…ずっと特別扱いだったんだ…」



「えっ?」




私が流有を見ると、彼は空を見ていた




「この学校入ってすぐにできた友達が、校長の息子だからって逃げたんだ…」



「逃げた?」



「校長の息子と関わると下手な真似出来ないって言って俺から去っていった」



「なんで…校長と流有は別じゃん」



「そうだよ…だけど、そううまくいかないんだよ…」