―――――パシャッ パシャッ
フラッシュが光り、撮影をする音がスタジオに響く。
写真に写るのは、敷き詰められた花の上に寄り添って座るユウとユイ。
白いワンピースを着て金の髪を靡かせ、潤んだ翠の瞳でユイを見上げる姿は、紛れもない可愛らしい少女の姿。
ジーパンと黒いシャツを着て銀の髪を無造作に流し、ユウの顎を捕えて蠱惑的な藍の瞳で微笑むのは、美しい青年の姿。
可愛らしい中に潜む危険な香りに、スタジオに居るスタッフは魅せられ、カメラマンは夢中でシャッターを切った。
「―――――はいっ、そこまで!!」
カメラマンの声でスタジオ内の雰囲気が一気に変わった。
立ち上がり花の上を歩く二人に、感嘆の視線が向けられる。
「終わりですか?」
「そうみたいよ」
撮影が終わったユイとユウは用意されていた椅子に座り、水を飲んだ。
「……ユウの女言葉、気持ち悪いですよ」
「……ユイの敬語も十分変だ」
小声でやり取りする二人に、肥った男が近づいた。
「いや~、素晴らしかったよ!!」
拍手をしながら褒めるのは、香水を作っている会社の社長・長岩社長。
ユイは静かに立ち上がり、紳士的な仕草で礼をする。
今日は女役であるユウは可愛らしく微笑みながらお礼を言った。
「これでこの香水も売れるはずだ!流石だなあ…」
そう言いながらユウを厭らしい目で見てくる長岩に、二人は気付かれないように顔をしかめた。