『お面ライダーの特徴は、顔にハート型のお面をかぶっていることだ』


「それはさっき聞いた」


『だが、そのお面が顔から離れることはない』


「は? どういうことだよ」


『お面ライダーは、改造人間なのだ!』


「改造人間!?」


『彼女たちは、お面をかぶることで、ある特殊能力を身につけた』


「何だよ、特殊能力って」


『チョコを美味しく作れる能力だ!』


「いらねええぇぇ!!」


 カピカピは美味しいチョコの味を一度想像してから、また混乱気味の話に頭を戻した。


「なんだか、またわけわかんなくなってきたな。とりあえず、彼女たちって何だ? 一人じゃないのかよ」


『ほう、いいところに気付いたな、新たな同士よ』


「てことは、複数いるのか?」


『いや、ひとりだ』


「じゃあ彼女“たち”じゃねえだろ!!」


『正確に言えば、今はひとりだ』


「今は?」


『そう、昨年チョコをばらまいたお面ライダーと、今年のお面ライダーは別人物なのだ』


「なるほど、だから彼女たちなのか」


『そしてその彼女たちの共通点こそ、君を選んで正解だったという理由だ』


「……まさか、その共通点は貧乳だとか言わないよな」


『……ファイナルアンサー?』


「え、じゃあ、ファイナルアンサー」