「俺に協力して欲しかったら、巨乳持ってこーい」


『ええええ!?』


「いいか、巨乳だぞ、巨乳!! 最低でもDカップな!!」


『お、おう、そうか』


「あんまり大きすぎてもダメだ。どんなに大きくてもGカップ。それ以上は爆乳のジャンルに入るから認めない」


『お、おう、そうか』


「その代わり、顔はどうでもいい。胸だ、とにかく胸だ!!」


『新たな同士よ、いよいよ本格的に気持ち悪いな』


 ゾックはカピカピの言葉を聞いて、フフフと不敵に笑った。


『だが新たな同士よ、やはり君を選んで正解だったようだ』


「なに!? どういうことだ!?」


『何を隠そう、お面ライダーは女なのだ』


「ま、まさかお面ライダーが巨乳だっていうのか!?」


『いや、貧乳だ』


 ゾックの右頬に、カピカピの怒りの鉄拳が炸裂した。


「じゃあ関係ねえじゃねえか!!」


『ゲヴォア★ピェー』


「キャピキャピしてんじゃねえぞ、ゴラァ!!」


『キャピキャピなんかしてた!?』


 ゾックは両手を前に突き出して、カピカピを落ち着かせた。


『お、落ち着け、タマゴの白身が手について固まった状態よ』


「誰がカピカピだ!!」


『合っているではないか』


「うるせえよ!!」


『私が言いたいのは、お面ライダーが貧乳だということではない』


「じゃあどういうことだよ」


『とはいえ、それが関係ないというわけでもないのだが』


「しつけえよ!! さっさと答えろ!!」


『それを答えるためには、まずお面ライダー誕生秘話から話す必要がある』