「元に戻りたい!」

カピカピが叫んだ瞬間、辺りが光に包まれ、カピカピが宙に浮き、宇宙空間のような場所で一瞬裸になる。

クルクル回りながら、元々着ていた服とは違う服が体に戻っていく。

おっぱいの絵が描かれたロングTシャツに袖のないジージャン、普通に破れたジーパンだ。

「やっぱりそうか……」

元の世界に戻ってきたカピカピは自分の体と顔を触って、本当に戻れたのか、念のため確認した。

「俺にとって一番大切なのは、ユシャの想いだ。だから、このチョコで、元に戻れたんだ」

なんでこんな服に? とは思ったが、大事な場面なのでつっこまないことにした。



 お面ライダーは、自分の顔を触った。

【……元に戻りたいのです!】

シューン! 光に包まれ、一瞬の裸シーンはカットされ、細かいハートマークが描かれたワンピース姿になった。

お面も外れ、カピカピにはもったいないほど美しい顔が現れる。



「えええぇぇぇ!? なんで戻ったの!?」



【かんたんです。かんたんなことなのです。ユシャにとって一番大切なのは、ユシャのビューチフルなお顔なのです】



「この場面は普通、俺の想いとかじゃねえの!?」



 落胆するカピカピをよそに、ハデアールは嬉しそうに笑った。

《ハッハッハッハ、あとはゾックだけでアールな》