現在のユシャ、お面ライダーは、自分の胸に目をやってから、カピカピを睨みつけた。
【よかったです。貧乳になってよかったのです。これでカピカピさんはもうユシャに興味がなくなるのです】
「違うよ、ユシャ。俺は巨乳だからユシャのことを好きになったわけじゃない。むしろその逆だ」
【違うです。そんなわけないのです。カピカピさんは巨乳が好きなのです】
「ユシャと付き合う前、俺は別に巨乳に興味はなかった。ユシャが巨乳だったから、巨乳が好きになった。それだけのことだ」
【うそです。そんなはずないのです。それならユシャを選んだ理由をおしえてほしいのです】
「理由なんてないよ」
カピカピは正直な気持ちを話す。
やり直したいというよりは、ただ、気持ちをユシャに伝えたいという思いが強い。
「そりゃ、一緒にいると楽しいだとか、落ち着くだとか、探せばいろいろあるだろうけど、そんなことは関係ない」
カピカピは正面から、お面ライダーの視線を受け止めた。
「気付いたら、ユシャのことを好きになってた。それじゃダメかな?」