尚人と並んで歩いていると、あたしたちに
すごく視線が向けられてるのが分かった






―誰あの女



―神崎先輩が女と歩いてる



―すっごい綺麗な子











ヒソヒソ聞こえてくる声が、あたしには快感だった。




尚人と歩いているだけでこんなに目立つなんて。








今日誘ってもらってよかったぁ。




『…衣?沙衣?』









『あ、えっ!?』










『俺の話聞いてた?俺ん家こない?』












早速家かい。手早い。


でも、尚人ならいーや。



『うん、行く。』










『俺ん家学校のすぐそこだから。』