「・・・別にいいよ」 朝日は顔が火照るのを感じた。 人に感謝されるのは苦手だ。 なんだか恥ずかしい。 顔赤いとこ、野上さんに見られたくない。 そう思ってすぐに背中を向けて自分の席まで急いで戻った。 「・・・・」 そんな朝日の様子を、数人の女子生徒が睨んでいたことに、当の朝日は気づいていなかった―――。