「・・・ほどけた!」



眞子はやっと朝日の手足を縛っていたロープを解き終わった。



「ありがとう、眞子ちゃん」


自由になった朝日は眞子に礼を言い、長時間同じ体勢で凝り固まった体を伸ばした。


赤くなった手首や足首を、眞子は心配そうに撫でた。


「大丈夫?痛む?」



「ん・・・ちょっとだけ・・・。でも平気だよ」



朝日は眞子に心配かけまいと笑顔を作ってみせる。

そんな朝日を見て、眞子は怒ったような顔になった。


「朝日ちゃんはまたそうやって・・・」


「え・・・?」



朝日はいつもは見ない眞子の表情に驚いた。



「二人とも、ずっとここにいても仕方ありません。早く外に出ましょう」



是人がいつの間にか側に立っていた。
そしてそっと朝日に手を差し出す。



「立てますか?」



朝日は少し赤くなりながら目の前に差し出された是人の手のひらをとった。



「あ・・・ありがと・・・」