朝日は是人から受け取った学生証を見て叫んだ。


「ああ。それはドラゴン少女リリスちゃんですよ」



是人が得意気に説明した。
朝日の学生証の裏に、竜に乗ったピンクの髪の女の子が微笑んでいる。


「勝手に変なシール貼んないでよっ!このオタクっ!」


ゴンッ!


「痛っ!斎藤さん今グーで殴りました!?」


「うるさい!さっさと剥がしなさいよ!変なシール!」


「変とは何ですか!超萌え萌えなリリスちゃんのことを変だなんて!」


「萌え萌え!?気持ち悪いこと言うのやめてよね!」


「萌えが気持ち悪い言葉ですって!?全く斎藤さんはわかってませんね!萌えっていうのは・・・―――」


それから、二人の言い合いは一時間は続いたのだった―――。