「じゃ、用事あるからバイバイ」

そう言って走っていった
「北野…」

「なんで嫌われてるのかななんで…ダメなのかな」

「俺も北野に聞きたい」

「え？」

「どうすれば北野は好きになってくれるん？」

「…」

「あいつを好きな気持ちを忘れてなんて言わない…けど、俺と付き合ってほしい」

「好きなのに他の人と付き合えるわけないやん」

「分かってるけど…あいつが好きでもいいから付き合ってほしい」

「なんで？」

「好きだから」

「中途半端な気持ちで付き合ったら春…嫌な思いするよ？」

「それでもいい」

「けど…」

「なに？」

「亜衣歌が…」

「亜衣歌にこくられた」

「え？」

「こくられたけど断った。北野が好きって言ったら知ってたって言われた」

「…」

「頑張ってって言われた」
「けど、亜衣歌は」

「まだ好きだと思う。けどあいつに気持ち伝えてほしいって言われた」

「曖昧な気持ちで付き合いたくはなかった」

「ぅん」

「けど、亜衣歌に悪いと思うしそれよりも忘れないとダメだって思った」

「ゆっくりでいいよ」

「ぁりがとう」