出来上がったばかりのレポートを教授に提出してカフェテラスに向かう。


『よぉ、クロウ!調子はどうだ?』


途中後ろから来た黒人の大男にガッチリ肩を掴まれた。


『hi…調子はまずまずかな…ジェイは?レポート終わたっか?』

『ふん!レポートなんざ期限内に終わればいいのさ。』

『…提出期限明後日だぜ?』

『今日からマイクと徹夜だ!』


スイッチが入るのが遅すぎる友人に『間に合うのか?』と半眼になりながらテラスに入る。


いつものメンツが座るテーブルまで行くと相変わらずうるさく騒ぐマイクが目についた。


『hi!クロウ!今日も麗しいね…』

『マイクは今日もキモいな…』

『照れちゃって可愛いねぇ…』


耳が悪い…いや、頭の悪い友人を軽く叩いて隣に座った。


『そういえば魔女がまた出たらしいわね…』


“魔女”という単語に思わずピクリと反応してしまう。


『夜中に森の方に歩いて行ったって話よ~』


サラ達の話にマイクは『そんなの迷信だろ?』と一笑する。


『あら!そう決めつけるのは早いわよ~』

『生贄を探して夜中徘徊してるって噂よ?』

『生贄ねぇ…その魔女っていい女?』


呑気な事を言うジェイに一同が『物好きだ』と笑った。