「おはよう。」

「おはよう、聖良。どうしたの?今日はえらくご機嫌じゃん。」

「え…そう?いつもと同じだよ?」

「いやいや、いつも月曜日はもっと眠たそうに、不機嫌な顔してるよ。」

「そうだっけ?」

友達とそんなやり取りをしながら席に着くと、ポケットの中の合鍵を触ってみた。

ふふ…私だけの鍵だ。…誠とお揃い。



「なあ、聖良。今日皆で新しく出来たパスタの店に行こうっつってんだけど、一緒に行かね?」

「パスタかあ。いいね。…あ、駄目だ。私、バイト探さないといけないんだ。」

「そんなの明日でいいじゃん。なあ、行こ?」

「…ごめん。早く探したいから。また今度誘って?」

「なんだあ。つまんね。」


その時丁度チャイムが鳴った。―――