家に到着して、部屋の入り口に荷物を置くとすぐに、
「今から買い物行くぞ。」
と言われた。
「買い物?ふーん。行ってらっしゃい。」
「バカ。お前も行くんだよ。」
「夕飯の買い物ぐらい一人で充分じゃん。」
「は――。そうじゃなくて。自分の茶碗や箸は要らねーのか?」
「あ、要る要る要る。買ってくれるの?やった。」
今度は大型スーパーへ向かった。
ここは平屋建てのとてつもなく広いスーパー。食料品から生活用品、服や靴…何でも揃ってる。
食器売り場へ行くと、色んな柄の可愛い食器が並んでいた。小動物をモチーフにした物や花柄…どれも可愛い。
でもこれ。これが一番気に入った。白地に黒い猫の足跡がぐるりにあって、真っ黒な猫の姿にくりっとした目だけが描いてある。