「もっと自分を大事にしろよ。そんな事やっていいわけないのわかってんだろ?」

「……。」

「……。」

「…あんた、何の権利があって私に説教なんかするのよ?私の気持ち分かるわけない…。」

「…分かるよ。親の…。」

「分かんないよ!!」

彼の言いかけた言葉に被せるように言って、そのまま部屋を飛び出した。



ムカつく、ムカつく、ムカつく…。

何なのあいつ、偉そうに。私の事知りもしないで…。あー、ムカつく!!

「寒っ…。」

風が吹いて体温を奪われ気が付いた。スエットだけの姿に彼の家にあったサンダル履き…しかも素足。