家に戻るとハラダのお婆ちゃんは、隣のおじさんに車で送ってもらうように頼んでくれた。
私たちはその足で駅へ向かう事になり、ハラダのお婆ちゃんやおばさんに、フクおばあちゃんや孫の私たちまで、お世話になったお礼を言って、深々と頭を下げた。
「ほんに遠いとこ、よう来なすったね。気を付けて帰んなさいよ。」
「はい。ありがとうございます。皆様もお元気で。」
別れを告げて、その家を後にした。
お墓の前でおばあちゃんに報告した。
誠に出会って一緒に住んでいる事、今は幸せでいる事…。時々誠のペースについていけなくなる事、喧嘩もする事…。愚痴を言ってもおばあちゃんなら笑って聞いてくれるよね…?
たくさん報告をしてお墓に手を合わせた。
「もう、思い残す事はないか?」
「うん。」
「じゃ、帰ろう。俺たちの家へ。」