「…そうなんだ…。良かった。じゃあ、早いうちにちゃんと話したほうがいいね。…私が言っておこうか?」

「…いや。俺が直接話すよ。誤解がなくていいだろ。そん時はお前も同席しろよ。

さて、腹減ったな。たまには食って帰るか。」

誠は立ち上がると私の手を掴んだ。ぐいっと引っ張って私を立たせると、そのままゆっくりと階段を降りた。

誠と手を繋ぐと安心できる。

ずっとこの手を握っていて欲しいけど、そんな訳にもいかないよね。

いつかは離れなきゃいけない時が来る。

辛くなる前にあの家を出た方がいいよね…?