そう言うと今までやっていたトランプを片付けて、キッチンから次々と運んできた。
ビールやウイスキー、おつまみにサンドイッチ…。
今日はこの連中と一晩中過ごすつもりだったのか…。
運んできたものの中に小さなビニール袋に入った、白い粉が目に入った。
もしかして…覚醒剤?あんなものにまで手を出していたなんて…。
「まずは、乾杯だ。聖良の帰宅を祝してカンパーイ!!」
何の乾杯?止めてよ。もう言いなりになんかならないんだから…!
「ねえ、話があるの。」
「後で聞いてやるよ。まずは楽しくやろうじゃん。」
「今でないと駄目。じゃないともう帰る。」
「分かったよ。うるせー女だな。
ちょっくら二階に上がるわ。適当にやってろよ。」
「おう。」
「お前の部屋でいいだろ。」
「……。」
防犯ブザーの紐をそっと手首に巻き付けた。