『 Sunday Morning / Maroon5 』

かけるだけで、途端に空気が変わる。ゆるやかなリズムが心地いい。
ヴァネッサカールトンのサウザンドマイルズと共に、日曜の朝の定番曲だった。

『 Last Christmas / Wham! 』

あぁ、これは初めてのランチリポート…世に言う“毛糸のパンツ事件”の時だ。
なんて言ったっけ。名前は忘れちゃったけど、小学生の男の子にスカートをめくられるというハプニングも懐かしいな。トウマがフォローしてくれたんだっけ。余裕かましながら出た言葉が「アンパンマンのお顔、かじっちゃった」とかって…ぷぷぷ。いま思い出しても笑っちゃう。

『 クリスマスイブ / 山下達郎 』
『 HEART STATION / 宇多田ヒカル 』

夕方のちょっとしたハプニングだった。
「トウマのことなんて好きじゃないわよ!」「そうか、オレもお前のことなんて好きじゃないぞ」…売り言葉に、買い言葉。なんだか小学生のケンカみたいだったね、トウマ。それでも、あのときすごく落ち込んだんだよ、あたし。それで…深夜ひとりでDJしてた時に…シュンくんがとんがり帽子をかぶって現れたんだ。あれで…トンガリさんはシュンくんだって、あたし、勘違いして… そう。勘違いだったんだ、あれは。あたしのバカ。

『 天国のドア / 松任谷由実 』

個室の露天風呂。
ノックすらせず、踏み込んだ先は…湯けむりに包まれた魅惑の…うう、いま思い出しても頬が熱くなる。あれは天国だったのか、地獄だったのか。待っていたのは地獄の帝王みたいな男だったけど。そう、それでここに繋がるんだわ。

『 SOS / ABBA 』

もっとも、後ろにいるトウマはすっかり覚えてないんだろうな。ちっ、惜しい事した。(なーんて、ね。)

『 Hello, Goodbye / The Beatles 』

熱を出して倒れた医務室で。シュンくんとのキスシーンをモモとトウマに見られたっけ。無言でトウマと向き合ったとき、この曲がずっとスピーカーから流れてた。はからずも、あれはサエさんの絶妙な選曲だったなぁ。お互い、無言でただ見つめあって…あたしはただどうしてこんなに行き違うのか、戸惑ってた。

『 RHYTHM AND POLICE 』

忘れられない。烈火さんの登場は刺激的だった。この曲と共にマイクパフォーマンスのみで、灯歌ちゃんとあたしをヤンキー君たちから助けてくれた。

『 BATHROOM / JUDY AND MARY 』
『 Open the Door / trap 』

烈火さんのムチャぶりを撃ち返したっけ。灯歌ちゃんに助けられた一日だった。このあと、そのtrapの江口さんと知り合いになるなんて思いもしなかったけど。楽しかったなぁ。『 YAH YAH YAH 』を歌いながら、烈火さんに向かって拳を突き上げてた気がする。

『 miss you / m-flo loves melody. & Ryohei 』
『 ゲレンデがとけるほど、恋したい / 広瀬香美 』
『 Jump / Van Halen 』

ゲレンデの定番ソングも、リクエストをもらって、何回かけたかな。


そして、なんといってもこれ。

『 君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて / trap 』

正式にリリースする前のデモ音源を、奏さんが置いていってくれた。トウマと二人でヘッドフォンを半分こして、ホテルのロビーで初めてこの曲を聴いた。涙が止まらなくて、トウマが困った顔してたなぁ。奏さんが明ちゃんへの想いを綴った、珠玉の名曲だ。

雪山ソング、冬ソング。
波乗り、ドライブミュージック。

思い出の歌たちを、きょうはいくつ耳にしただろう。そのどれも、鮮やかにその時々の情景を思い出させてくれた。ああ、愛しい音楽たち。そうだ、あたしはひとりじゃなかった。お客さんもいたし、音楽にも恵まれて、助けられていたんだ。