そこからは、まったく覚えていない。




意識だけがどこか遠くに行ったような
気がついたとき、夕焼け空は真っ暗で
キラキラ星が輝いていて




「あら、起きた?
 やっぱり強すぎたみたいだけど
 じゃあね」




あたりは真っ暗で
彼女の姿は見えなかったけれど、
目を凝らすと、
彼女と同じ、人差し指に浮かぶ
薔薇の刻印。




「なんで、」



そのときはあまり気にしてはいなかった。
それから、私の身に、
様々なコトが起きるとも知らずに。