萌「ただいま」


本当はもっと遅くに帰ってくる予定だった私の帰宅に


萌ママ「あれ?萌恵……今日は遅くなるんじゃなかったの?だから、ケーキも用意してないわよ?」


ってママの言葉を背に「別にいいよ」と言って部屋に入って私はベットにダイブした。


萌「大地くんのバーカ」


私は小さく呟いた。
本当だったら今頃、大地くんとデートのはずだたのにな……。
誕生日って気付いてくれなくても一緒にいたかった。
大地くんの傍にいられるだけで私は笑っていられる。幸せだって感じていられる。最高の誕生日って思えるの。


別に部活が大事でも、テレビが好きでも、自分の時間が大事でも、楓ちゃんの言いなりでも、私が彼女として大地くんの隣にいられたらそれで良かった。


だけど、今日だけは私を1番にして欲しかった。
今日だけは私を優先して欲しかった。
それもダメ?ワガママ?


萌「大地くんのバーカ」