大「あ、それそれ!楓からの呼び出し」


焦った様に言った大地くん。
いつもなら「仕方ないね」って言って送り出してあげるけど……


萌「絶対に行かなきゃダメなの?」


ワガママ言っちゃった。
だけど大地くんは私の言葉に耳を貸さずに「ごめん」って言って走り出してしまった。


ねぇ、大地くん?
今日、私の誕生日なんだよ?
今日、頑張ってお洒落したんだよ?
気付いてくれた?


萌「………………」


私は涙を流すまいと下唇をグッと噛み締めて大地くんの教室を後にした。
親友が残ってないかなって教室に帰ってみたけど「大丈夫?」って言ってくれる親友は帰ったようで、いなかった。


萌「18歳の誕生日は最低な誕生日だ」


そう言葉が漏れて、私はトボトボと学校を後にした。