「…大きな学校ね。」
手紙を読み終えてから二時間後、
私たちは学園の前まで来ていた。
荷物を纏め、ジュリアにも
言っておこうと思ったけど
ジュリアは何故か留守だったので
手紙を書いて置いてきた。
そして私たち学園へ。
…学園は案外近くにあった。
けれどこんな場所、
普通に歩いてたら
見付けそうなのに…
…どうしてかしら?
「じゃあ、お姉さま。
私は寮に荷物を
置いてきますので、
探索でもしていて下さい。」
門をくぐり抜けると
ルビアはそう言って
そそくさと寮に行ってしまった。
ポツンと一人で辺りを見回す。
ルビアのお言葉通り
探索にでも行きましょうか。
何もしないで居るなんて
楽しくないものね。
一応の為の護身用の
剣も持ったし。
そんな事を考えながら
まずはここから近い
中庭に向かう事にした。