「出てこいよ。」
思ったより近くで聞こえる声に肩を震わせる。
ナニが目的?
「早く!自分の身の為だよ?10、9、8、7----」
どうする、どうする、どうする???
「ふぅ、」
私、どうする?
「僕のこと馬鹿にしてんの?隠れそうなとこなんか検討がつく。かくれんぼを楽しみたいなら話は別だけど。」
えぇッ?
ヤバい!
やっぱ自分から出ていったほうが無難かもしれない。
私はそろそろと焼却炉の横から出てきた。
「はッ。おまえ、馬鹿?こんな迷路みたいなとこで検討なんかつくわけないじゃん。」
うわー
私の馬鹿ー
鵜呑みにしてしまった!
「のこのこ出てきやがって。」
希夜みたいな得体の知れなさはないが
「ま、手間は省けたけど。」
なんか似てるんですけどー!
嫌みな言い方に何を考えているかわからない表情。
恐ろしい。
.