恐怖でギュッと目を閉じる。


もう何もかも終わりだ・・・




だけど、私に絡み付く腕の力が弱まり、

背中の温もりがフッと消えた。



驚いて目を開けると・・・


ひッ!!


鼻の先が当たりそうなくらい近くに希夜の顔があった。

ドキドキと心臓が音を立てる。
何が起こるのか全く予想できない。


ヤツの顔が私の耳元へ移行し、唇を耳たぶに押し当てた。


「ねぇ、」


希夜の声の振動が直に伝わってきてゾクゾクする。
私から見える景色は4人のポカンとしたアホ面だけ。


「簡単に終わらせないよ?」


え?

なにそれ。


全然言葉が入ってこない。
ただ希夜の声だけが頭の中を旋回(センカイ)し続ける。