"恭はダメだって‼"

小声でそう言う。

"どおして？"


"だって、恭って意地悪だし、そんなんじゃないし"


"お姫様抱っこ凄く良かったじゃない"



樹里ちゃん、恭だって気づいてたみたいだ。
また、思う出してしまって玲李の顔が真っ赤に染まる。


"うふふ。なんだか面白くなってきたわね。玲李は一体誰を好きになるのかしら"


樹里ちゃん、他人事だと思って‼



「仲がよろしいんですね。」


二人でこそこそと話してると恭がこちらを見ながら微笑んでいた。



「ええ。怜悧とは親友よ。」


「樹里ちゃん・・・」


「心配ばかりかけて、ほっとけない妹みたいな感じかしら。」


「あぁ、分かります。」



樹里ちゃんてば・・・
てか、あぁ分かりますって‼



「なんだよそれ～‼心配なんてかけてねーし。」


玲李がプリプリと怒り出すと、樹里ちゃんと、恭は顔を見合わせて笑い出した。




.