「泣くな泣くな~おーよしよし」
「うっうっ・・・ふぇーーん」
子供の扱いなど、分かるはずもなくオロオロとするばかりだ。
先ほどよりも激しくなる泣き声。
どうすればいいんだ?
「くるみっ‼」
そんな中、後ろから艶っぽい女の人の声がかかる。
振り向けば、長い髪をなびかせ、颯爽とこちらへ向かってくる長身の3人の美女達が目に入った。
「どこに行ったかと思えば・・・こんな所にいたのね。」
くるみと呼ばれた幼女は涙目のまま美女たちを見上げる。
先頭を歩いていた美女が玲李の足にしがみつく幼女を有無を言わさず抱き上げた。
この子の身内だろうか?
それにしても、美人だ。
先頭の美女は長いウエーブした茶髪にメリハリのある身体つき。
整った顔に口元のホクロがセクシーだ。
その左後ろは長い黒髪にぱっつん前髪から覗く涼しげな奥二重が特徴的な美女。
長い手足で本物のモデルのようだ。
その右も艶やかな黒髪にくるみちゃんと似た丸い瞳。真ん中で分かれた前髪から覗く下がり眉がアンニョイな雰囲気を醸し出している。
タイプは違えど3人とも長身で、凄まじい色気が漂っていた。
でも、なんでだろう。
初めて会ったような気がしない。
「この子ったら・・・妹が迷惑をかけてしまって、ごめんなさいね?」
「いえいえ。」
申し訳なさそうに頭を下げるものだから、恐縮して手をぶんぶん横に振る。
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