――――――-‐‐‐‐



れーいー――‐‐



あれ・・・?



れーいーり――――‐‐‐



凄く懐かしい声がする・・・
いつも元気で明るい幼い声。




「れーいりっ‼あーそーぼー」


靄(モヤ)がかかったような状態から、突然一人の少女が飛び出してきた。

年は7、8才くらいだろうか。
クラッシックなワンピースを着た、とても美人な子だ。


長いウエーブした黒髪を躍らせ、せわしなく走り回りながら、一生懸命、私に声をかけている。


切れ長のすっきりとした瞳を輝かせ、とても楽しそう。



アンテーク調のシックな家具。



天井のシャンデリアから優しいオレンジ色の光が広がる。



近くにあるスタンドミラーを見れば、大きな瞳に真っ直ぐな黒髪の私にそっくりな少女が見返す。



徐々に浮かび上がる辺りの様子に私は把握した。



夢だ・・・




懐かしい。


幼き、あの頃の思い出。




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