そして、どうして今更見離す言い方をするのだろう。
もう、私の事なんてどうでもよくなったって聞こえる。
モヤモヤな気持ちにさせたまま、希夜はこの場を去ろうとする。
いつも謎ばかり残して。
「待ってっ‼」
知りたいことはたくさんあるのに、直接聞くのは気が引けて口をつぐむ。
また、あの時みたいに怒るだろうか?
正直怖い。
呼び止めたのに一向に口を開かない怜悧を見ても、希夜は無表情を崩さない。
「白神には気を付けて。」
そう言い残し、どこかへ消えていった。
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