合宿って、夜が一番難関だったのね・・・
「あれ?怜悧なんでこっちで寝てるんだ?」
圭也の煩い声で目覚める。
今、何時だろうか。
辺りはすっかり明るくなっていた。
光と架衣斗の隣でぐっすり眠れるはずもなく、いち早く隣の部屋へ移動したのだ。
「光と架衣斗は?」
「ずいぶん前に、学校行ったぜ~」
光の用事って、学校のことだったのだろうか。
「委員会があるんだとよッ」
「委員会なんて入ってるの?」
「成績上位者は、その実力に見合った仕事を押し付けられるんだよ。」
押し付けられるって・・・
任されると言ってほしい。
まるでクズの事のようじゃないか。
「言っとくけど、俺らと同じ雑用じゃないかんな。委員会に入るのはAクラスの成績上位者だけだし、詳しくは知らないけど責任重大らしいぞ。」
光と架衣斗は委員会のリーダーでもあるらしい。
なんだかクズよりも大変そうだ。
「ま、俺らには関係のない話だな。」
この、けらけらと笑う頭の軽そうなヤツなんかに責任重大な仕事なんて一生任せやしないって、校長たちに言われそうだ。
「ちなみに、光と架衣斗は何を任されてるんだ?」
「八巳はおもてなし委員。外部の来客接待全般で、架衣斗は企画委員だ。学園のイベントを企画したり、イベントを取りしまったり、いろいろやってるみたいだな。お偉いさんが集まるときは、Aクラスの半数は忙しいんだぜ?面白くねーなぁ~」
お、おもてなし委員・・・
まだ高校生1年生なのにお偉いさんの接待って。
責任重いわ。
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