「そっちの寮に帰らせるわけないだろ。」
光の溜息混じりの擦れた声がこのときは優しく聞こえる。
「落ち着くまで怜悧と圭也の部屋にお願いしようかなと考えてたんだ。」
ニッコリ。微笑んだ気配がする。
架衣斗ぉ~
「え~俺らの部屋?」
圭也はワイワイ大勢でいるのが嫌いじゃないから、声は嬉しそうだ。
「俺と恭と八巳はルームメイトが事情を知らないからダメだし、凛は希夜と同室だからね。」
希夜は何があってもダメだ。
「俺たちしかいないということね。」
「そういうこと。」
あ、
でも
私たちの部屋。
ベット2つしかないんですけど・・・
オーマイゴーット
新しいルームメートを加えてどうなってしまうのだろう。
最近の平穏は嵐の前の静けさだったらしい。
がっくしとうなだれる怜李であった。
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