「じゃあ怜悧と同じく1か月後が正念場だね。」


もう1週間過ぎているから実質2週間もない。
そんな短期間で成績は上がるのだろうか。


「合宿するしかないんじゃないか?」

いやいや、授業がありますから‼
藤原さんの提案に心の中でツッコむ。


「合宿ね・・・幸い学年第2位と3位がこの場にいるけど・・・」


難しい顔をして架衣斗は考え込んでしまう。
え?架衣斗も合宿賛成派?


「はッ?僕は怜悧の家庭教師にはなるつもりだけれども、そのちびは関係ない。」


これ以上面倒を見きれないとでもいうように声を上げる。
鈴音は光を威嚇するように口をイーとさせた。


「冷て~な~」

「馬鹿は黙れ。」


圭也撃沈(ゲキチン)。
今の言い方希夜にそっくり。


「ここは協力してくれないかな?」


架衣斗に頼まれ、言葉を詰まらせる。


今回、架衣斗に借りがあるからだろう。
私のせいで。


「・・・わかった。」


渋々といった様子で承諾した。
鈴音と光の相性はあまり良くないらしい。


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