後ろを見れば、架衣斗が微笑み、藤原さんはうんうん、良かったと言わんばかりに頷いている。


私は感動してうるうるして立ち尽くす。


みんな…


「藤原さん…」


「おめぇのことだったんだな。」


はっはっは~と豪快に笑いながら藤原さんが説明する。


「八巳が必死の形相で走ってるのを偶然見かけてな。
友達がDクラスに追われてると言うからついてきたんだ。少しでも加勢できればと思ってな。」

無事でよかったと優しい笑みを見せる。


藤原さん。
やっぱり正義の味方‼

てか光と藤原さん知り合いだったのか。
ま、二人とも成績上位者だしね。


架衣斗も光に呼び出されたに違いない。
凛と恭は架衣斗から連絡がいったんだろう。


みんなの優しさに胸が熱くなる。




「悪い。前は名前も聞いちゃいなかったな。なんて名前だ?」


「天世怜悧です‼」


「怜悧か。俺はBクラスの藤原剣導だ。改めてよろしくな。」


「もちろんです‼」


うわ~よろしくなって言われちゃった~
どうしよう。

嬉しいー。



それに、一件落ちぁ・・・・



「こうしちゃあいられんな。日渡。」


え?


「そうだね。」


二人とも急に神妙な顔つきになる。
意味が分からなくて、私の隣に来ていた光と恭を交互に見遣った。


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