「誰かくる‼」

少年が突然声を上げた。
私たちは瞬時に身を寄せ合う。

一瞬助かったって思ったけど、状況はもっと悪い。
Dクラスの奴らは私たちを見つけたらどうする気だろう。

ドクンドクンと鼓動が大きく音をたてる。

確実に複数の足音が近付いてきていた。


「やべぇ・・」

「?」

「この体勢キツイ・・・」


デカい身体を丸めて縮こまっている姿はたしかにきつそうだ。


「ちょっやめて‼」

ゆらゆらとしだす圭也の身体。
自分の体重が足首と足の甲に全てかかってるから、支えるだけでもヤバいのかもしれない。

私の足も血が通わなくなったせいか痺れをきたす前兆がびりびりと少しずつ現れだす。



さっきまで全然大丈夫だったのに


ピリピリ、ピリピリ・・・





アレ?






もう



げ ん か い



か  も




.