入学式から一週間が経った。

あれから何事も無かったように希夜は姿を現すし、私達の勉強会もしっかりと毎日続いていた。
 
クズの仕事もそれほどなくて

なんだか怖くなるくらい平和そのものだ。



「こんなんでいいのかな~?」


「よくないだろ!」

勉強会中にボーッとして呟いたせいで、光に一喝される。


「お前さぁ、やる気あんの?この僕が協力してやってんだからちゃんとやれ。」


恐っ!
そこまで言わなくても~


「僕はもう帰るから。」


「ちょっ!!まっ、ごめんて!!」


「用事だから。後30分は1人でやって。」


そういうことか。
焦る~

優しいな。
用事があるのに付き合ってくれるんだからホント感謝しきれないよ。

光はいつものようにメガネを外すと念押しするかのように私を見つめる。


「ちゃんと30分勉強してよ?1人で帰れるよね?」


・・・。

光、私の事、子供扱いしてないだろうか。


自分の事なんだから勉強するし、独りでだって子供じゃないんだから帰れるわ。
ちょっとだけムスっとした表情で光に頷いてみせた。



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