「はっ!?」

なぜか圭也が声をあげる。


「構わないぞ。八巳が家庭教師なら希望はあるかもな。」


マジで!?

「おいおい、怜悧、いいのか?八巳にイジメられるぜ?」


慌てた様子の圭也。
あっ、そうか。
まだ友達になったこと伝えてなかった!

きっと圭也も私が入学式の時光に目を付けられたと勘違いしてるのだ。
早く訂正しなきゃ。


「大丈夫。俺ら友達になったから。」


「あっ?いつのまに!!」


何時何分何秒?地球が何回廻ったとき?とか聞いてくるウザい圭也はさておき、少し希望の兆しが見えてきた私は光が神様みたいに思えてきて思わず拝む。

ありがとう、ブッダ、いや、イエスキリスト?

いやいやいや…

あーもう何でもいいや!!


「お前また、変な事考えてるだろ。」


ギクッ!


「僕を拝むな。縁起でもない。」



「ま、まぁまぁ、よろしくな?」


「お、俺は反対だー!」

私の次に成績の悪い圭也に反対されてもね。
無視するだけだけど。


学年3位。
そんなスペシャル家庭教師が付くのだから後は私の努力しかない。

理事長が何を考えてるのかも、希夜の様子がおかしかったのも気になるが、今は無謀とも言えるAクラス平均まで成績をあげなきゃ。

またしても問題を増やしたところで、鳴り響いたチャイムの音により地獄の成績発表は何とか終えたのだった。



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