「てかぁ、またグッヂの新作買っちゃってぇ。」


恵美子は真新しいバッグを友達に見せびらかせながら言った。



恵美子はブランドしか愛さない女。


バッグ、洋服、筆記用具まで、全てがブランド。


友達や彼氏も、弁護士の卵、医大生などのブランドとしか付き合わない。


だから恵美子の周りには、いつも金持ちや美しい人しかいなかった。



恵美子にとって、ブランドのない一般人などゴミ同然なのだ。





恵美子は今日も、

ブランドを身に着けて、
ブランドのある人達と会話を楽しむ。





自分がノーブランドだとは、気付く筈もなく。





END