リコちゃんが、あとから書き足しているのを俺は知っていた。


リコちゃんの唇の感触、甘い味。はっきりと覚えている。


リコちゃんの気持ちを知りながら、なぜキスしてしまったんだろう。


彼女の唇が近づいて俺に触れた瞬間のあの感覚。


そっと離れていく唇を追ってとらえた。


柔らかい唇。